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“値引きの手法が固定されており、そもそも対象とすべきではない商品の値下げを行っていたのです。”
シニアエグゼクティブのRudolf Wöhrl氏は、マニュアル作業での値引き手法について次のように述べています。「将来を見据えたアプローチではありませんでした。過去において、値引きの削減は通常、在庫レベルとコストの上昇につながっていました。我々は現在、市場環境によるところの多い、非常に不安定なマーケット状況に直面しています」
同社は、パンデミック、ウクライナ戦争等の影響がインフレ、値上げ、控えめな消費行動として現れ、業界にどのようなインパクトとなったかについても言及しています。「我々は、売上原価を最適化し、在庫を管理する重要性を認識しています。結局のところ、それは全社的な関心事なのです」
同社は、Centric Pricing & Inventory™を導入し、これらの課題に取り組むことを決断しました。
Rudolf Wöhrlが1933年に設立したWöhrl社は、ドイツ最大の家族経営ファッション企業のひとつです。第二次世界大戦を生き延びたWöhrl社は、浮き沈みを経験しながら、2023年に創業90周年を迎えました。2017年に成功したリストラでは当時、年商2億6200万ユーロだった企業のモダナイゼーションを実現しながら、ほぼすべての雇用を守りました。現在、1,400人ほどの従業員数を維持し、メンズ、ウィメンズ、キッズの国際的ブランド衣料品を29店舗とECで提供しています。「2022年9月に旗艦店をリニューアルオープンしました。店舗を大幅に拡張し、商品カテゴリを増やし、唯一無二のショッピングエクスペリエンスを創出しています」と同社は語ります。
Centric Pricing & Inventoryを導入の経緯を、同社は次のように説明しています。「値引きにおいて、実売率を見るだけでなく、商品ライフサイクル全体を考えることが重要です。また、ライフサイクル全体における生産性の管理に加えて、最終在庫の最適化実現に向けて、在庫削減に注力することも重要です。Centric Pricing & InventoryのAIは、これらの要件を全てサポートしています」
Centric Pricing & Inventoryに搭載されたAIは、予測アルゴリズムと機械学習を駆使し、初回価格、プロモーション、値引き、さらにはダイナミックプライシングなど、小売ライフサイクルの各段階における価格設定最適化をインタラクティブに推進します。
同社代表はAIの重要性について述べています。「私は幸運にも、以前の職場で比較的早い段階でAIに慣れ親しんでいました。AIを使い始めたのは、ファッション業界における新たな課題に直面していたためです。激変するビジネス環境にいながら、より少ないリソースでより多くのことを達成しなければなりませんでした。そして、値引き管理という課題に取り組むためにCentric Pricing & Inventoryを採用しました」。さらに続けて、値引きは慎重に行わなければならず、非常に的を絞ったきめ細かな方法で行わなければ、損失につながる可能性があることも述べています。
「AIは確かに未来のテクノロジーです。ですが、トレンドや将来の展開を常に把握し、その応用が求められるこの業界において、特に品揃え作成に関しては、AIが人に完全に置き換えられることはないでしょう。その一方で、反復的な作業である分析は、AIソフトウェアに適している領域であると考えています」
同社はさらに、「AIが効果を発揮するためには、ユーザーに受け入れられなければなりません。そうすれば、日常的に反復されるタスクの大部分に効率的に当てはめることが可能です。そして一日の終わりには、収益アップが見込まれる可能性が高くなります」
WöhrlはCentric Pricing & Inventoryを活用し、利益率と生産性を向上させており、次のように述べています。「目下、収益を改善することに集中しています。そのために、Centric Pricing & Inventoryのマークダウンモジュールを使っています。既存のスタッフのキャパシティで、より良い結果を出せるようになります」
ツールの具体的な効果については次のように説明します。「間違いなく改善が見られます。私たち全員が望んでいるように機能すれば、生産性を向上することが可能です。一般的には、ブランドからの商品入荷から始まるシーズン中の工程で、このツールを多用しています。Centric Pricing & Inventoryを活用し、値引き率を大幅に縮小しながら、粗利益率を2%から4%も増大できました。 最も重要なのは、その結果、在庫が増えていないことです。そうでなければ、シーズン終わりのクリアランスセールという形で対処しなければならないからです。しかし、このように値引きをより控えめかつきめ細かく行っているにもかかわらず、在庫をコントロールできている事実は、生産性の向上そのものを示しています」
Wöhrlはグランドオープンに向けて、ニュルンベルクの店舗で電子価格ラベル(EPL)を用いたテストを行いました。「Centric Pricing & Inventoryの実際の性能を確かめたかったのです」と同社は述べています。3,000点の商品にEPLを貼り、Centric Pricing & Inventoryによるダイナミックプライシングを実施しました。「このテストでは、従来の値引きという下方向への価格最適化だけでなく、上方向へのダイナミックな価格設定、つまり、特にブランド品など、需要の高いアイテムの値上げも実施しました」
Centric Pricing & Inventoryは既存のソリューションと統合され、WöhrlのERPシステムからデータを取り込んでいるため、社内で使われているデータ構造やシステムに大きな変更はなく、システムレイアウトに大幅な調整は必要ありませんでした。同社は「組織的な人員削減はまったく行っていません。確かに削減は可能でしたが、実施しませんでした。結局、優先順位付けをやり直したのです。我々にとって、バイヤーやプロダクトマネージャーが品揃え作成など、つまり実際の責任ある業務に集中できることが極めて重要です。繰り返しの事務管理作業には多くの時間とリソースが必要ですが、それをシステムにアウトソースすれば、つまりこの場合はCentric Pricing & InventoryのAIにアウトソースすれば、中核業務に多くの時間を割くことができます。Wöhrlでは今、それを実感しており、このソリューションの使い方にとても満足しています」と説明します。
「Centric Pricing & Inventoryメンバーは、非常に親しみやすく、多くの優秀な専門家集団でありながら、スタートアップ企業のような機敏なオペレーションを誇り、顧客ニーズに柔軟に対応してくれます。カスタマーエクスペリエンスを創造するための今回の協業方針は非常に優れていたと確信しています。また特に、我々はソリューションを起動するダッシュボードをとても気に入っています」
Centric Pricing & Inventoryに加え、Wöhrl社が導入を検討しているツールがあります。 「間違いなく求められている取り組みの1つは、商品補充です。現在、社内のプロセス全般を見直し、ある一定の業務標準化を進めています。論理的な次のステップは、商品バリューチェーン全体に対応した包括的なソリューションを取り入れるために、割当と補充について考えることです」