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1 10月, 2021     この記事は 18 分で読めます

化粧品用ERPシステムに投資すべきか?

化粧品・パーソナルケア用品の小売やブランド、メーカーが抱える様々な課題に対応し、競争力を強化して、消費者に喜ばれる商品を提供するためには、デジタルトランスフォーメーションが必要です。目まぐるしく変化する消費者の嗜好や、厳しい規制に伴う要件、コンプライアンスやトレーサビリティに関する変更、複雑なサプライチェーン、膨大な商品ポートフォリオを管理するのは、大変な作業です。

今では、新商品の成功率を向上して、商品ポートフォリオを最適化し、複雑な商品を管理して、リードタイムを短縮し、コストを削減して、消費者との距離を縮めるためのサポートを行うシステムがたくさんあります。化粧品・パーソナルケア用品のビジネスで考えるべきは、“どのシステムを使えば、デジタルトランスフォーメーションを成功させて、大きな投資対効果を出せるのか”という点です。

エンタープライズリソースプランニング(ERP)システムは、在庫や物流、倉庫の管理のために、多くの化粧品・パーソナルケア用品の企業で使われています。しかし、時間や予算が限られている場合には、ERPの導入が課題を解決する特効薬にはならないこともあります。システムへの投資に関する重要な決断は、どのように下せばよいのでしょうか?

化粧品用ERPシステムは、現状の課題に対応するための最適なシステムか?

ERPの理解を深める

この疑問に答えるために、まずは最新のERPシステムの機能やメリット挙げてみましょう。

資源管理と業務管理のためのERP

ERPをアップグレードすることで、情報の精度を向上して、よりタイムリーなレポートが手に入るようになり、フルフィルメントや財務などの担当マネージャはメリットを享受することができます。そして経営層の意思決定をサポートして、オムニチャネルや小売の業務を効率化することが可能になります。

ERPは物理的な資源の管理をカバーし、大きな投資対効果(ROI)を発揮することができます。カスタマーサービス、財務、会計、流通、労働管理、出荷、物流などの日常業務をサポートするシステムとして、プロセスレベルでは、販売や発注の管理、フルフィルメント、人材の割当て等をサポートし、コスト、価格、利益などの情報を管理できます。

ERPは基本的に、商品開発を終えた最終商品を管理するシステムです。在庫管理、物流、倉庫への供給をサポートし、商品が店頭に並ぶまでの管理を行います。管理できる範囲が狭いため、価値の高いトランザクションデータを豊富に蓄積でき、戦略的な意思決定をサポートするための情報を提供できます。原価計算、出荷、販売、管理など、各商品のトランザクションに重点を置いており、これらはビジネスの成功のために重要な機能です。

ERPシステムで、新商品の開発を管理できるのか?

ERPをアップグレードすることで、各商品のトランザクション機能を強化することはできますが、化粧品・パーソナルケア用品のビジネスにとって非常に重要な要素 – 新商品の開発 に対応することはできません。

商品ポートフォリオが拡大してどんどんと複雑化する中で、企業にはトレンドに対応した革新的な商品を、透明性やサステナビリティ、コンプライアンス要件に対応し利益を確保しながら、スピーディにリリースすることが求められています。商品開発には、アイデアの創出やクリエイティブな力、作業の反復が必要になり、多くの協業が求められ、業務は煩雑になりがちです。

ERPは、コストや出荷、販売、管理に主眼を置いたシステムなので、新商品開発のような協業しながら進めるクリエイティブなプロセスを管理することはできません。重要さを増す新商品の開発プロセスをサポートするためには、全く別のシステムが必要なのです。

 

 

製品ライフサイクル管理(PLM)を活用

製品ライフサイクル管理(PLM)は、ブランドを形作り、顧客との絆を深めて、商品を差別化するプロセスを支えることで、販売をサポートするソリューションです。企画から販売まで商品ライフサイクル全体を管理できます。化粧品ビジネスでは、リブランドや組成の変更等を管理でき、 “何をどのように作るべきか?”という根本的な疑問に答えてくれます。

PLMは、ライフサイクルが短く頻繁に変更が発生する多種多様な商品を扱うマルチカテゴリ小売企業で、多く採用されています。複雑なコンプライアンス要件への対応や、品質管理の求められる化粧品・パーソナルケア用品のビジネスで、アジャイルに対応できる最新のPLMソリューションを活用すれば、大きな価値を生み出すことができます。

PLMがない場合は、メールやExcel、Dropboxなど時代遅れのツールを使って、新商品開発を管理することになります。

組成やサプライヤの情報、規制要件の管理や、利益率の計算は、煩雑になり混乱を招いて、貴重な時間を無駄にしてしまうことになります。またミスを誘発し、商品がリコールになるリスクもあります。

PLMがあれば、商品に関する情報を一元管理して、プロセスを整理することができ、いつでもどこからでもリアルタイムの情報にアクセスできるようになります。そして商品の企画から、設計、組成の開発、調達、生産、品ぞろえ計画、チャネル計画、パッケージ開発、デザインの作成とチェックまで、商品開発の様々なプロセスを見える化することができます。化粧品・パーソナルケア用品業界の独自のニーズにも対応でき、コストの発生するミスや業務の重複を削減し、業務を効率化して、利益率を向上し、トレンドに対応した商品をスピーディにリリースすることが可能になります。

 

ERPとPLMの連携は?

ERPとPLMは、化粧品・パーソナルケア用品のビジネスにおいて重要な役割を担っています。最新のシステムを適切に導入すれば、大きな投資対効果を実現して、戦略的なサポートを行う存在となります。

ERPは大きな価値を生み出すシステムですが、最新のPLMがなければ、ERPの力を最大限に発揮することはできません。商品情報の精度が低いと、ERPは能力をフルに発揮できないのです。ERPで全社的に結果を出すためには、精度が99%のデータが必要になります。

PLMがあれば、ERPの機能を大幅に強化することができます。ERPは商品のトランザクション的な側面を管理するためのシステムですが、PLMは化粧品・パーソナルケア用品のブランドでの商品開発の中心的な存在となります。

うれしいことに、PLMが商品に関する情報のハブ的な存在になることで、商品データ管理の基盤が整い、ERPの機能を強化することができます。また幅広い機能を備えた最新のPLMは、他のシステムとも簡単に連携することができます。企画から販売まで、販売戦略の推進をサポートし、以下のような商品開発の各フェーズで商品を人やプロセスと連携できます。

  • 商品のアイデア出しや企画
  • ワークフローの最適化とタスクの管理
  • 新商品開発や組成開発のスピードアップ
  • 複雑な商品ポートフォリオの管理
  • サプライヤからのリクエストや共同で行う商品開発の管理
  • パッケージやラベルの開発とチェック
  • 品質やコンプライアンス要件の管理
  • 商品に関するすべての履歴の管理

貴社に必要なソリューションが、ERPだとは言い切れないしれません。ERPを使えば、財務面や戦略面で結果を出すことができます。一方PLMは、顧客との距離を縮めてニーズに対応し、革新的で利益率の高い商品を開発して、コストを削減し、市場の変化に素早く対応するためのソリューションで、この部分はERPでは対応できないのです。

 

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