フジオイル アジア、Centric PXMで製品情報を収益を牽引する資産へと変革

フジオイル アジアがCentric PXMを活用して断片化したデータを統合。地域成長を加速させ、ガバナンスリスクを排除。

シンガポール
アジア太平洋
食品&飲料

10〜15%

情報検索にかかるリードタイムを短縮

Centric PXMの導入で、リードタイムを10〜15%短縮し、古い仕様が市場に出回るリスクも大幅に低減することができました。

永山 勝博 氏, 不二製油株式会社 経営管理部 部長

課題

  • 製品仕様やレシピがスプレッドシートやPDFに散在している

  • アレルゲンや原材料データが古く、コンプライアンスリスクが生じている

  • 仕様書やレシピの手動検索により、営業対応が遅れている

  • 製品情報の一貫性の無さによってB2B顧客のエンゲージメントが下がっている

結果

  • 信頼できる唯一の情報源で、製品データと用途データを統合

  • データ検索およびプレゼン作成のリードタイムを10〜15%短縮

  • QAおよび法務部門が承認した仕様書のみを市場へ提供

  • 正確なセールスイネーブルメント資産を数秒で配信

顧客のイノベーションを支えるソリューションプロバイダーとしてのポジショニングを強化

「最大の課題はデータの断片化でした。製品仕様、特徴、レシピ情報がスプレッドシートやPDFにバラバラに存在し、各拠点で管理されていました。この断片化が、顧客へのレスポンスや新レシピ提案のスピードを阻害していました。」

不二製油株式会社 経営管理部 部長である永山勝博氏は、さらなる事業拡大には地域内での製品データの流れを再考する必要があると考えました。シンガポールにあるAPAC本社から複数の国やユーザーへ提供される膨大な製品仕様と応用レシピを統括していますが、現地チームには最新コンテンツを取得する一元化されたシステムがなく、同社の地域事業のスピードに対応できるプラットフォームを必要としていました。Centric PXM™の導入により、すべての仕様やレシピが単一プラットフォームに集約され、APAC市場全体で、一貫性のあるスケーラブルな製品情報の配信を実現しています。

APACにおける植物性食品のイノベーションを先導

不二製油グループの商品は、15カ国に展開する35社のネットワークを通じて、食品メーカー、コンビニ、スーパー、外食チェーン、ベーカリーなどに届けられています。植物性油脂、業務用チョコレート、乳化・発酵原料、大豆由来原料の4事業を展開し、それぞれに独自の仕様、認証、レシピがあります。

この事業の中核を担っているのが、フジオイル アジアです。2012年にシンガポールにAPAC地域本社として設立され、11社のグループ会社を統括し、同地域における原材料の調達、販売、用途開発を一元的に管理しています。2015年に設立されたアジアR&Dセンターは、現地での製品および用途のイノベーションを推進しています。同地域の顧客に提供されるすべての製品仕様や配合レシピは、この拠点を経由しています。

ガバナンスリスクを生むデータの断片化

製品データの管理責任は各部門に分散しており、それらを結びつける共通インフラもありませんでした。製品情報はQA部門とR&D部門が、レシピはマーケティング部門が管理しており、各地域の営業チームは地域ごとの顧客向けに、必要とする情報を独自に収集していました。どのチームも、最新のデータを完全には把握できていなかったのです。

「現地の営業・マーケティングチームは、共有フォルダや個人のメール履歴をさかのぼって最新の技術資料やレシピを繋ぎ合わせるという、極めて非効率な手作業を強いられていました」と永山氏は語ります。

問題は対応の遅れだけではありません。フジオイル アジアには、製品仕様、特にアレルゲンや原材料の変更、主要原材料の含有量に関する情報を、正確かつ迅速に顧客へ伝える責任があります。

「正確で最新の製品仕様をお客様に確実に伝えるためのインフラが欠けていました。これは重大なガバナンスリスクでした」と永山氏は付け加えます。

製品とレシピのデータモデルの乖離を解消

同社の最大の要件は、根本的に異なる2つのデータモデルを単一環境に統合することでした。栄養成分や認証を持つ「製品」と、レシピが紐づけられた「用途」。多くのシステムではこれらは別々に存在しますが、フジオイル アジアはこれらを連携させる必要がありました。

同社は複数の手法を検討した上で、AIを活用したCentric PXMソリューションの一部であるCentric PIM™(商品情報管理)とCentric DAM™(デジタルアセット管理)を選択しました。これにはコンテンツシンジケーションとデジタルシェルフ分析(DSA)が含まれています。

複雑な仕様、用途別レシピ、技術文書を同時に管理するB2B食品企業にとって、この統合アプローチは極めて重要でした。

決定打となったのは、プラットフォームの柔軟なリレーション機能です。データモデルを無理に変えることなく、製品属性とレシピの間の複雑な関係をマッピングできる点が高く評価されました。

「大量のカスマイズ開発に煩わされることなく、標準のSaaS機能でB2B食品業界特有の複雑な属性データを迅速に展開できる俊敏性を求めていました」と永山氏は詳述します。

アレルゲン表示、栄養成分表、認証情報、技術データシートなどの管理という、通常なら数か月のカスタム開発を要したであろう作業を、フジオイル アジアはCentric PXM上ですぐに開始しました。

地域変革の基盤を構築

フジオイル アジアとCentric PXM導入チームは協力し、地域における製品データの流れを再設計しました。

「Centricチームは当社の複雑な製品マトリクスやAPAC特有のビジネスプロセスを深く理解していました。業界のベストプラクティスに基づくデータモデリングを提供してくれたことで、このプロジェクトは単なるシステム導入を超えた、地域的なデータ変革イニシアチブへと発展しました。」

以前はそれぞれで情報を管理していたQAとR&Dチームは、今では統合プラットフォームにデータを供給し、各国の営業や代理店が直接アクセスしています。ファイル管理のサイロ化は解消されました。新製品発売や季節限定キャンペーンの際には、画像、動画、レシピ、仕様などのセールスアセットを、APAC全域の代理店へ数秒で一斉配信しています。

「この1年で、情報検索とプレゼン作成にかかるリードタイムを10〜15%短縮できました」と永山氏は指摘します。

特に重要なのは、QAと法務が承認した最新かつ正確なデータのみを配信するアーキテクチャを構築したことです。これにより、古い仕様が市場に出るリスクを大幅に低減し、地域全体でのコンプライアンス・ガバナンスの強化を図っています。

原材料サプライヤーから戦略的ソリューションプロバイダーへ

フジオイル アジアのB2B顧客(食品メーカー、外食チェーン、ベーカリーなど)にとって、その影響は対応時間の短縮だけにとどまりません。

「フジオイルは単なる原材料サプライヤーからソリューションプロバイダーへと進化しました。お客様は正確なデータと高品質なビジュアルをリアルタイムに受け取ることができ、お客様自身のR&Dや商品化サイクルを劇的に短縮しています」と永山氏は述べています。

この迅速で信頼性の高い製品情報のやり取りが、協業を強化し、お客様とのより深く長期的な信頼関係の構築につながります。

製品データをビジネス価値に変える

今後を見据え、永山氏は同様の取り組みを検討しているB2B食品・飲料企業へ助言を送ります。

「B2B食品ビジネスの成功は、現地のスタッフや代理店が正確な製品情報に迅速にアクセスできるかどうかにかかっています」と強調します。

永山氏によれば、製品コンテンツ管理の統合の必要性は、フジオイル アジア以外にも当てはまります。

「製品情報は戦略的資産です。適切に構造化し、配信できれば、収益、効率、競争優位性の原動力となります。競合他社に市場投入スピードで遅れをとらないよう、信頼できる唯一の情報源を確立すべきです。」

フジオイル アジア、Centric PXMで製品情報を収益を牽引する資産へと変革