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StarproがCentric PLMで研究開発管理プロセスを強化

StarproはPMIグループの一員として2006年に設立され、加工でん粉の研究開発、製造、販売を統合したマーケットドリブンの応用テクノロジーに重点的に取り組む大手企業です。

20%向上 製品化成功率が
15%向上 顧客満足度が
10%の収益増 新製品による

「 「9つのステップからなる詳細な評価プロセスを用い、R&Dシステムベンダーの選定に8カ月を要しました。意思決定者から現場のユーザーまで、100以上の要件を整理して分析し、仮定シナリオに基づいた複数のデモンストレーションを組み合わせて検討し、最終的にCentric PLMを選びました。Starproにとって『導入よりも選定に重点を置く』というプロセスは非常に重要でした」 」 — Li Chenhong氏, Starpro R&Dディレクタ at Starpro

課題

  • 製品マスターデータが重複
  • 情報共有とコラボレーション推進が難しい
  • 研究開発プロセスにおける透明性の欠如
  • トレーサビリティと効率性に限界があり、進捗状況のモニターが困難
  • 研究開発リソースの枯渇を招く非効率性
  • 成功率の低い素材の開発に費やされる時間

業績

  • 研究開発データを整備し、製造、研究開発、販売の共同プラットフォームとなる製品ナレッジレポジトリを構築
  • 需要から上市、そして終売までのフルチェーン分析を実現
  • 効率的にリソース配分、プロセスを最適化するプロジェクト管理のベストプラクティス採用
  • コスト、現況、リスク管理の高度なコントロール
  • 繰り返し作業の自動化を基とした顧客ニーズへの迅速な対応

Centric PLM導入後の最大のメリットは、プロジェクトサイクルタイムの大幅な短縮です。2段階のシステム導入と着実な運用によって、研究開発の効率は20%以上向上しました。」

Starpro R&DディレクターであるLi Chenhong氏は、Centric PLMの導入メリットを次のように語ります。

急成長を遂げるStarproでは、5つの大きな課題に直面していると説明します。「多くのプロジェクト、多くの製品カテゴリ、多くの顧客、多くの工場、そして多くの人員」です。

StarproはスマートR&Dを進めながら、R&Dの効率を高め、製品の品質を確保し、迅速な対応を求める顧客のニーズに応えるため、2022年に先進的PLMソリューションの導入を決定しました。Centricとの2年以上に渡るコラボレーションを経て、StarproのR&Dシステムは大きな変革を遂げました。

大手食品でん粉メーカー

PMIグループの子会社であるHangzhou Starpro Starch Co. (Starpro)は2006年に設立され、加工でん粉の研究開発、製造、販売を統合した総合企業です。Starproの広範な市場に対する取り組みは8つの主要業界における1,800社以上の顧客に現れています。1,000を超える付加価値のある応用的な製品と500以上の商品を提供し、9つの工場と12の生産ラインを展開する製造ネットワークを誇ります。

アジアに本社を構えるStarproは中国市場を重視しており、生産施設を杭州、天津、タイに置いています。中国、日本、ロシアにまたがる顧客の中には、Master Kong、PepsiCo、Dicos、General Mills、Kraft、Sinianなどの企業が名を連ねます。

インテリジェント研究開発とデジタル化

グループ戦略の観点から、R&D管理システムはPMIグループにおけるDXの重要なパートを占めます。急成長する研究開発チームと膨大な数のプロジェクトのために、マニュアル作業への依存を回避する必要に迫られ、将来的にインテリジェントR&Dを実現するにはデジタル化が欠かせないことが明白でした。そして、Starproは2021年8月にPLMプロジェクト始動に向けた準備を開始しました。

Li氏は次のように述べています。「9つのステップからなる詳細な評価プロセスを用いて、R&Dシステムベンダーのスコアリングと選定に8カ月を費やしました。意思決定者から現場のユーザーまで、100以上の要件を整理して分析し、仮定シナリオに基づいた複数のデモンストレーションを何度も実施し、最終的にCentric PLMを選びました。Starproにとっては『導入よりも選択に重点を置く』というプロセスが非常に重要でした。」

Starproの製品リサーチ部責任者、Wang Xiaofen氏は次のように話しています。「選考の過程で2つのことが印象に残り、Centricのプロフェッショナルな姿勢を確信しました。1つ目はニーズ調査の段階で、Centricによるいくつかの簡潔な質問のおかげで、PLMとそのアプリケーションについてより明確に理解できたこと。次に、最終デモンストレーションでは、Centricの現実的で先進的なアプローチにStarproの理念との大きな共通点が見受けられたこと。そして早い段階から積極的に私たちとコミュニケーションを取り、現地で何度もディスカッションやワークショップを実施してくれました。」

研究開発管理のアイデアをPLMに統合

食品業界における製品ライフサイクル管理には、需要、プロジェクト開始、開発、パイロットテスト、試作、大量生産、市場投入、そして最終的な商品の廃棄や終売までの全プロセスが含まれます。PLM導入前、StarproのR&Dは主に製品開発とテスト、生産のフェーズに集中しており、需要やプロジェクト進捗管理の初期段階、商品の発売、廃棄など、後期段階に課題が山積していました。Centric PLM導入によって、Starproはビジネスプロセスも再構築し、R&D管理の改革をシステムに統合し、将来のビジネス成長とデジタル管理のニーズに対応することが可能になりました。

Starproは、研究開発管理に関する4つの重要な改革案を明らかにしました。「製品ライフサイクルのコラボレーション、プロジェクト管理の統合、製品データのガバナンス強化、システムによる意思決定」です。

また、ビジネスの成熟度と優先順位に基づき、PLM導入を2つのフェーズに分けました。第1フェーズでは、基本プラットフォームの構築と製品データの整流化に重点を置き、第2フェーズでは、データループの構築と包括的なビジネスコラボレーション向上を目指しました。

製品マスターデータ管理

プロジェクトの初期段階でStarproは、スタッフの入れ替わりによるデータ喪失、部門横断的な業務の妨げとなる一貫性のない原材料マスターデータ、データの再利用率の低さなど、基本データに関連するいくつかの課題を特定しました。

Li氏は「当社は30年以上の歴史を持ち、ERPシステムは20年以上使用しています。一貫して製品マスターデータをシステムに入力してきましたが、それを整理したことはありませんでした。システムごとに原材料コードやデータ軸が異なっていたため、システム間のデータ連動が非常に困難でした。標準化されたデータがなければ、データを中核とした意思決定は不可能です」と説明します。

初期フェーズでは、製品マスターデータのガバナンスが優先されました。PLMシステムの稼動後、5,000件を超える過去のマスターデータ入力分が整理され、中国とタイのチーム間でデータ標準が統一されました。また、製品とSKUの管理モデルが確立されました。第2段階では、標準化されたデータ基盤により、StarproはPLMをERP、CRM、LIMS、およびOAシステムと統合させ、データ連携とデータ活用による意思決定を実現しました。

設定しやすくユーザーフレンドリーなシステム

Centric PLMのユーザーインターフェースはExcelによく似ており、Starproの研究開発チームにとって使いやすいシステムです。

Li氏は「Centricのコンサルタントは、コミュニケーション中に頻繁に『コンフィグレーション(システム設定)』という言葉を口にしました。多くのPLM機能は、私たちのビジネスニーズに合わせて構成されており、それはレゴブロックのピースを組み立てていくようなものです」と付け加えます。

プロフェッショナリズムと「ベストインクラス」

StarproはCentricのチームを高く評価し、Li氏は「プロフェッショナル」「献身的」という言葉で彼らを表現しました。

「私たちは多くの価値観を共有し、お互いの仕事のやり方から学んでいます。2社でのコラボレーションは楽しく、効果的なものでした」と語ります。

継続的な最適化とポテンシャルの発掘

Centric PLM稼動から8ヶ月が経過し、Starproの研究開発管理プロセスはより体系化され効率的になりました。Starproは、クローズドループのデータ管理システムを実現し、R&Dの効率を高め、製品の成功率を高めただけでなく、原材料と製品の双方向のトレーサビリティも実現しました。さらに重要なのは、迅速なR&Dで的確な対応が可能になり、顧客満足度が大幅に向上したことです。

Starproは今後もCentricと密接に協力し、PLMシステムの可能性をさらに引き出したいと考えています。

プロジェクト成功の鍵

Li氏は、PLMプロジェクトの成功から得た3つの重要な教訓を次のように語りました。

  • 意思決定者をプロジェクトに巻き込む。StarproのプロジェクトはR&D管理システムと呼ばれていますが、R&D部門だけのものではありません。このシステムは、企業のリーダーシップを念頭に構築する必要があります。
  • ユーザーの意見を十分に尊重する。システムは最終的にR&D担当者のためのものであるため、システム選定、ビジネスレビュー、全体像設計の際には、彼らの意見を考慮することが求められます。
  • プロジェクトの段階的なアプローチ。ビジネスの成熟度と優先順位に基づいた段階的な計画を策定し、導入期間中に継続的に最適化と調整を行いましょう。

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