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Deuter、Centric PLMで意思決定の迅速化を実現

“当社とベトナムのメーカーにおけるワークフローを改善し、商品開発や生産のスケジュールの全体像を把握できるようにしたいと考えていましたが、Centric PLMのおかげで実現できました”

課題

  • 複雑で高度に技術的な商品のデータ保存が困難
  • 透明性と協業の不足
  • 出張時した際に、効率的な共同作業ができない
  • 情報が散在しており、常に入手可能とは限らない
  • スケジュールや品質の維持に苦労する

成果

  • 商品の生産と開発スケジュールの全体像を把握可能に
  • 透明性の向上
  • 商品情報を探す時間を削減
  • 一元管理された詳細な素材データと素材表(BOM)へ常にアクセス可能
  • ベトナムの工場との迅速なコミュニケ―ションと変更対応が実現

新しい働き方へ

「今まで25年間、当社の商品の生産は、すべてベトナムのサプライヤー1社に委託してきたので、商品開発担当者が頻繁にベトナムを訪れ、現地で商品に関する意思決定を行っています。以前は、ベトナムで決定した変更内容はドキュメント化し易いものではなく、うまく社内に共有できていなかったのですが、今では状況が大きく変わりました。工場で担当者とディスカッションして決めた内容を、出張中にCentric PLM™に入力することで、スタッフ全員がその内容を確認できるようになり、働き方を大幅に改善することができました」

Deuterの品質管理マネージャーMarco Hühn氏は、米国とドイツにある社内各部門間や、ベトナムのサプライヤーとの間で透明性を確保できず、うまく状況を共有し協業することが難しかった頃を振り返ります。600以上の複雑なデザインを扱う中で、商品データは様々なフォーマットで点在しており、出張している間などに、正確な情報を必要なタイミングで入手するのは困難でした。

Centric PLM導入を経て、Deuterの状況は大きく変わりました。データ探しや入力に費やす時間を削減し、各商品のライフサイクル状況を容易に把握できるようになり、サプライチェーン全体の透明性が向上し、高い品質を効率的に管理することが可能になったのです。

高い品質を保ちながらイノベーションを加速し、より持続可能な生産へシフトするために、DeuterがCentric PLMを選択した理由はどのようなものでしょうか?

急成長を遂げるバックパックのパイオニア

ドイツをリードするアウトドア企業Deuter Sport GMbHは、バックパックや寝袋、アウトドアグッズの大手メーカーです。1898年にバイエルンの郵便局に郵便袋を提供するメーカーとして創業し、その後ハイキングやサイクリング、山登りなどアウトドア用のバックパックや寝袋、学校用のバックバックを扱うメーカーとして、世界的に知られる存在へと成長しました。

今ではSchwan-STABILOグループの一員として、バイエルン本社に加えて、コロラド州ロングモントに米国支社を構え、5大陸54ヶ国で商品を販売し、近年ヨーロッパ向けにオンラインショップを立ち上げています。ここ数年でビジネスが大きく成長する中で、販売する商品数も大幅に増加しており、Deuterブランドの600商品に加えて、主要コレクションのデザインを活用した特別商品を扱うプライベートブランドも展開しています。

イノベーションと品質を重視

新商品を次々と開発し、高い技術力やイノベーションが求められる中で、各商品が益々複雑化しており、PDFやExcelを使っていては、素材、商品情報、仕様書や素材表(Bill of Material: BOM)をスタッフ全員がアクセスできる形式で管理するのは困難になっていました。

各商品の開発状況を見える化し、すべてのデータにリアルタイムにアクセスできる環境を作り、顧客が期待する革新的で高品質な商品を生み出しながら、開発スケジュールに合わせて業務を進めるために、データを一元管理する必要性に迫られたDeuterは、PLM導入の検討を開始しました。

「PLM導入を検討する際は、高い品質を保ちながらイノベーションを追求し、商品の複雑性が増す中でも生産スケジュールのバランスを取って、パートナー企業によりサステナブルで最新の生産手法を取り入れてもらい、サプライチェーン全体で透明性を確保することを念頭に置いていました。当社にとって何よりも大事なのは商品であり、その商品データを効率的に管理することを最重要視していました」とHühn氏は説明します。

ベトナムにあるパートナー企業と協業して商品開発を進めるDeuterにとっては、どこからでも精度の高いリアルタイムでの商品データにアクセスできるようにすることが、PLM活用の大きな目的でした。

「商品の詳細について、ベトナムで担当者と直接会話することで、説明や誤解によるミスに多くの時間をとられることがなくなります。現場で変更する内容や開発する項目について合意し、デザインのアイデアもより可視化されます。そこで決まった内容をすぐにドイツにいるスタッフが把握できるようにするためのシステムが必要でした」

直感的に操作できる先進ソリューション

2年間かけて徹底的にPLMを検討したDeuterは、2017年にCentric PLM導入を決定しました。使いやすさと柔軟性の高さが、Centricを選んだ決め手となったとHühn氏は語ります。

「使いやすく、データを効率的に管理できるCentricは、当社に最適なソリューションです。最先端のシステムで、『開発中バックパック』のように古いバージョンの負荷もなく、他のシステムの柔軟性に支障をきたすこともありません」

「さらにCentricシステムは、容易に設定可能でメンテナンスにも優れおり、直感的に操作できます。また、セントリックはテキスタイルを扱う企業特有のプロセスやニーズを熟知しており豊富な経験を誇ります。とても柔軟なソリューションなので、今後の課題にも適応できると期待しています。また、他のブランドと共同開発したものをシステムに反映し、すべてのCentricユーザーが利用できるという点も、すばらしいメリットです」

登頂: 完全な見える化を達成

Deuterでは1年前にCentric PLMが本格稼働し、業務の効率化、透明性の向上、そして一元管理された使いやすいフォーマットでの最新商品データへのリアルタイムアクセスが実現されました。

「プロジェクトを開始した際の大きな目標は、透明性の向上でした」とHühn氏は述べています。

当社とベトナムのメーカーにおけるワークフローを改善し、商品開発や生産のス ケジュールの全体像を把握できるようにしたいと考えていましたが、Centric PLMのおかげで実現できました。

「今ではBOMは一貫性のある詳細なフォーマットになっており、商品に使う素材の詳細を把握できます。さらに出張中でもリアルタイムに協業することができ、商品開発や生産工程の承認に必要なすべてを確認することが可能になりました」

「技術力を終結した商品を生み出すためには、認証の取得や金属フレームなど特殊な部品が必要なケースもあり、長ければ開発に2年かかることもあります。Centric PLMを導入したことで、その開発プロセスを改善して、状況を見える化し、商品開発の品質をさらに向上させ、商品の承認が出るまでのすべてのプロセスを管理できるようになりました」

「さらに、Centricのおかげで仕事の進め方も変わりました。以前はBOMの中に指示書やその他の資料が入っていることもあり、雑多な情報が混在していましたが、今ではPLM上で各ドキュメントを定義し情報管理を徹底、BOMをより詳細に参照することが可能になりました。必要な情報を求めて、異なるドキュメントやシステムを探し回る必要はなくなり、作業時間が大幅に短縮されています」

未来への道のり

DeuterはグローバルITプロジェクトを進めており、製品情報管理システム(PIM)と新たな統合基幹業務(ERP)ソリューションの導入を進めています。さらに、マーケティング部門がCentric PLMにある最新の商品概要や画像を商品のタグや販促資料の作成と連携できるようにしたり、プライベートブランド事業でもPLMを活用する予定です。

「スタッフがより快適に仕事に取組み、商品化を進められる環境を整えたいと考えていました。セントリックはその実現に多大に貢献しています」

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