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ASICSがCentric PLMとCentric Visual Boardsを導入し、商品コンセプトから新商品販売までを最適化

グローバルスポーツブランドが2016年からCentric Softwareと提携し、データの一元化、商品化戦略実行の効率化、グローバル標準プロセス強化を推進。

「 企画から開発までの全工程にかかる時間の短縮が実現されました。Centricの商品マスターデータは他のシステムとも統合されており、異なるシステム間でデータの重複管理は必要ありません 」 — 田中 剛吾氏, デジタルサプライチェーン部長 at ASICS

課題

  • 分断されたシステム
  • データ入力の重複
  • ミスコミュニケーション
  • 複雑なラインプラン作成プロセス

業績

  • 実用的で高精度なデータの集約管理
  • データ入力時間の短縮
  • 部門間およびサプライヤーとのコラボレーション強化
  • ラインシート作成の自動化とデジタル化
  • マーチャンダイジング計画を視覚的に表現
  • ハイブリッドワーク(業務内容に応じて、柔軟に働く場所を変える)が容易に

「当社には標準的なソリューションがありませんでした。ある関連会社ではスプレッドシートを使い、他の子会社では別のPLMのようなシステムを使い、本社では自社で構築したソリューションを使っていました。システム同士はリンクしておらず、それぞれのデータには不整合が生じていました」

ASICSのデジタルサプライチェーン部長、田中 剛吾氏 は、この世界的なスポーツウェア企業が、コラボレーションを改善し、高精度な最新の商品データへのアクセスを実現するために、これらの分断されたシステムを統合する方法を見つける必要性に直面し、その解決策としてPLMに着目したと説明します。

2016年にCentric PLM™を導入して以来、商品企画担当者や商品開発者、外部サプライヤーなど、何千人ものユーザーがすべての商品データを統合された一つの情報ソースで管理できるようになり、より効率的なコラボレーションが可能となり、情報を探すことに費やしていた時間の削減が推進されました。2019年にASICSはCentric Visual Boards™を導入し、ラインシート作成の自動化や商品化計画を共同で視覚的に、効率よく進めることが実現されました。

現在ASICSでは、フットウェア、アパレルおよびアクセサリーの2つの部門でCentric PLMとCentric Visual Boards を活用し、ハイブリッドワークへの先駆的案内役となりました。そして、物理的なミーティングの数を削減しながら、デジタル上でのコラボレーションへとシフトし、商品コンセプトから新商品販売までのプロセスを効率化しています。

‘健全な精神は健全な肉体に宿る’

ASICS Corporationは、アスレチックフットウェア、アパレル、アクセサリーを含むスポーツ用品のデザインおよび製造を手掛けるグローバル企業です。同社は1949年に鬼塚 喜八郎氏によって設立されました。「健全な身体に健全な精神があれかし」を意味する古いラテン語の言葉「Anima Sana In Corpore Sano」から着想を得た創業者のビジョンは、スポーツを通じて若者の健康を育成することでした。

ASICSはこの創業哲学を守り続け、プロアスリートのニーズに応え、より多くの人々をスポーツに誘い、つなげています。同社は世界の競技用スポーツ市場を最前線で率いています。

長期的なパートナーシップ

ASICSはセントリックの長期的なユーザー企業であり、2016年にCentric PLMを導入しています。

現在、世界中の様々な拠点で活動するASICSにおける何千人ものユーザーが、商品化計画や商品開発を中心に、日々Centric PLMを活用し、業務を行っています。世界中の80社以上のベンダーもCentric PLMで連携しており、円滑なサプライヤーコミュニケーションやコラボレーションが推進されています。

Centric PLMは、ASICSのアパレルおよびアクセサリー部門とフットウェア部門における、年間約34,000以上の膨大なSKUの管理に活用されています。ASICSではCentric PLMからERPソリューションなどの他のシステムに情報をプッシュし、商品開発や商品発売のプロセスのスピードアップと効率化を実現しています。

データフロー

田中 剛吾氏は次のように続けます。「企画から開発までの全工程にかかる時間の短縮が実現されました。Centricの商品マスターデータは他のシステムとも統合されており、異なるシステム間でデータの重複管理は必要ありません」

Centric PLM導入によって、ASICSでは不必要で繰り返しの多いデータ入力をなくし、散在していたシステムを単一のコラボレーティブなデジタル基盤に置き換え、高精度な商品データの可視性を向上しました。ミスが減り、大量のデータ管理が可能になり、商品開発のタイムラインを短縮しながらも、製品ライフサイクル全体の業務の効率化を実現しました。

「大きなメリットとして、商品データソースが1つになったことがあげられます。つまり、誰もが同じデータを見ることができ、それらは同じ品質なのです」とASICSのチームマネージャー、山崎 武伸氏は説明します。

Visual Assortment Board

Centric PLMが世界中の部門でよく機能するようになり、ASICSは別の課題に目を向けました。グローバルな商品の品揃えを共有するために、ExcelシートやPowerPointのスライドを何枚も作成し、手作業で更新や手直しを繰り返していたのです。

何千ものSKUが関わるサンプル検討ミーティングの準備に、何週間もの時間を費やしていました。物理的なサンプルを管理する煩雑なプロセスのため、すべての商品を提示することは不可能でした。全地域からの色展開のフィードバックに基づいて商品を調整するのは、非常に時間がかかり、ミスも起こりやすかったのです。

ASICSは、Centric PLMの商品計画を視覚的に表現する必要があることに気づきました。また、ラインシート作成を自動化し、サンプルの検討プロセスを効率化することで、最も売れそうな商品を素早く特定し、地域をまたがり品揃えの収益性を最大化したいと考えていました。

答えはCentric Visual Boardsでした。

ASICSは2019年、PLMにVisual Assortment Boardを導入しました。PLMからデータを取り出し、ダイナミックに視覚化・表示するVisual Assortment Boardは、PLMのライブデータを使い、関係者がリアルタイムで実用的なラインシートを作成するためのコラボレーションを可能にします。デジタルボードを使用することで、世界中の商品企画担当者がより頻繁につながり、地域におけるフィードバックが加速され、検討のために何千ものデザインを収集する時間が短縮されます。商品企画担当者は、配送、店舗チャネル、販売地域、色などを軸に情報を確認し、さまざまなシナリオがどのように展開されるかを視覚化することで、より適切な決定を下し、リスクを軽減することが可能です。

ASICSのPLMスペシャリスト、Orhan Guc氏は次のように語ります。「アパレルの商品化計画担当者や商品開発部門が大きなボードに集まり、印刷された画像を使ってすべての商品マッピングを行っていました。そのようなボードを保管し、

データを取り出すのは容易ではありません。現在では、決定事項や関連データが1つのデジタル基盤に保存され、他の商品開発部門が意見を追加したり、アイデアを共有したりすることが可能です」

ハイブリッドワーク

パンデミック後、ASICSはハイブリッドワークモデルを維持することを決定しました。出張や物理的なミーティング、物理的なサンプルはますますサステナブルではなくなり、不経済になる未来を見据えた決定の中、Centric PLMとCentric Visual Boardsがリモートワークを後押ししています。

「自宅でもオフィスでも、最高のパフォーマンスを発揮できる場所で働くことができます。すべての部門がオンラインでアクセスできる商品データの基盤として、Centric PLMは新しい働き方を実現します。新たなユーザーの就業も迅速に進められますし、関係者はより容易に連携して重要な意思決定を下せるようになりました」

未来に向けたサステナビリティの追求

健全な精神は健全な肉体に宿るという哲学にコミットするためには、健全な地球が必要であるという考えにより、ASICSは多くの持続可能性イニシアチブに取り組んでいます。廃棄物を削減するために、ASICSは原材料と商品を効率的に管理できる強固なデジタル基盤を必要としています。素材のトレーサビリティとサプライチェーンの可視性は非常に重要であり、ASICSは複数のサプライヤー階層を経て、何千種類もの商品に至るまで素材を正確に追跡できる必要があります。

Centric PLMは商品データのエコシステムの中心に位置するため、サステナビリティプロジェクトを管理するための理想的な基盤になると、ASICSのアシスタントマネージャー、 片桐 憲一氏は語ります。

「非常に詳細なBOM(素材表)情報にアクセスし、各素材のサステナビリティ情報を追跡できるということは、今後のサステナビリティロードマップの中核をなすものです」と片桐氏は述べています。「サステナビリティ目標を達成するために、Centricは最高のパートナーです」

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