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BOM(Bill of Materials)とは?重要性と種類、作り方や事例を解説

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BOM (部品表)とは?

BOM とは、「Bill Of Materials」略であり、日本語では「部品構成表」、また製造業界では部品表とも呼ばれているビジネス用語ですまた、BOMは商品の製造に必要な原材料のリストで、一元的に管理されているものです。商品開発に参画している各部門は、素材表・レシピによってデザイン、商品開発、製造、流通のギャップを埋めながら、密接に協業することが可能になります。素材表・レシピには、各アイテムの詳細なリストだけでなく、調達や使用方法に関する説明も含まれています。この情報は、表計算ソフト上やERP、またはPLMのような最新の統合システムに保存することができます。

本来、素材表・部品表(BOM)とは、コンセプトから開発までのすべての商品情報を、最新の商品データで正確にまとめ、生産工程全体の可視性を高め、効果的にコスト管理することで商品を正確に製造するための設計図です。

アパレルからパッケージされた食品、化粧品から家電まで、様々な材料、部品、成分が展開し製造される製品には、素材表、レシピ、モノづくりなどの現場では部品表(BOM)が不可欠です。

商品がデザインされ、開発されると、企業は最新の素材表を生産パートナーと共有し、生産工程に入ります。素材表は、商品が一貫した製造プロセスにあることを確認し、エラーを防止し、サプライチェーンを効果的かつ効率的に管理するためにブランドによって使用されます。

製造元がベトナムであろうと中国であろうと、企業はパートナーが毎回正しい方法で商品を作成していることを認識できます。

BOMの種類とは

BOM には様々な種類があり、シングルレベル、マルチレベル、ストラクチャ型、サマリ型、そして多彩なタイプの情報に焦点を当てたもの、特定の用途に特化したものもあります。

ここでは、一般的な3つのBOMについて、もう少し詳しく説明します。

販売BOMSales BOM: S-BOM

販売BOMは、顧客から注文された商品を開発するために必要な材料および構成品目をリストアップしたものです。販売BOMは、注文書から作成され、販売管理に必要な情報が記載され、完成品と構成品目の両方が含まれます。

設計BOMEngineering BOM: E-BOM

設計BOMは、商品のデザイン中に開発されるモジュール構成であり、完成品のデザインを定義するものです。多くの場合、エンジニアがCADソフトウェアで作成し、通常は商品の技術的な図面データ、品目、パーツ、主素材、副資材が含まれます。

製造業BOMM-BOM

製造業BOMは、製造工程において使用されます。最終品を製造するために必要な品目と工程を特定するものです。パッケージングも含まれ、廃棄物や生産工程で消費される資材情報も計上されます。

製造業BOMの情報は、通常、ERP(Enterprise Resource Planning)やMRP(Material Requirement Planning)など、複数のシステムで共有されます。

素材表・レシピ(BOM)の作り方

では、優れた素材表・レシピ(BOM)とはどのようなものでしょうか?何を記載すればよいのでしょうか?素材表・レシピとは、材料や素材のリストであり、それらを使って最終商品を作るための指示書であることに留意してください。ここでは、ほとんどの素材表・レシピを構成する主な要素をリストアップしています。素材表・レシピには成分、材料、素材は含まれますが、必要な労働力は含まれないことを忘れないでください。

数量:各要素が最終品にどれだけ使用されるかを示します。例えば、ポロシャツ1枚の場合、ボタンが3つ、ポケットが1つというように記載します。

単位:ある要素がどのような単位で調達および/または使用されるかを示します。単位を指定することで、適切な数量を注文することができます。

BOMレベル:各要素が商品全体の中でどのような位置づけにあるかを示す固有の参照番号。ラザニアの例では、主な材料は、パスタ、ベシャメルソース、ミートソースとなります。これらはそれぞれ1つのレベルであり、さらに細かく分類されることもあります。例えば、ミートソースは、牛肉のミンチ、トマト、ニンニク、調味料から構成されています。そして、商品の複雑さ、味の特徴、サスティナビリティの目標に応じて、さらにサブレベルに展開することができます。

パーツ番号:各品目に固有の番号を付与することで、生産工程に携わる誰もが素早く構成品目について識別できるようにします。

パーツ名:上記と同様に、各品目に名前を付けることで、素早く識別できるようになります。

原材料:これによって、商品の基本を特定することができます。例えば、1万食のラザニアを作るのに、どれくらいの牛肉、牛乳、チーズ、トマトが必要なのか?ということです。

概要:各要素に固有のもので、パーツ名や番号だけでなく、より詳細な情報を追加することができます。

特記: このセクションには、その他の重要な情報を追加したり、原材料、素材、成分が満たすべき仕様の詳細を記述することができます。例えば、ラザニアミートは国内産牛肉100%であることが必要な場合があります。

ビジュアル画像:作成担当者が最終商品のビジュアルを理解するのに役立つ画像を追加することができます。分野によっては、より複雑な製品の詳細な図面やプランも含まれます。

調達:成分、素材や構成要素をどのように入手しなければならないかを示します。トレーサビリティに役立ちます。

なぜ素材表・レシピの活用を検討する必要があるのか?

優れた素材表・レシピは、効率的で正確な製造プロセスにつながります。これにより、企業は実際に生産工程に入る前に、商品に必要なすべての要素や工程を特定し、価格を設定することができます。これにより、製造過程におけるリスクを排除し、さらに業務を進めるための準備がすべて整っていることを確認できます。

素材表・レシピを活用することで、材料、成分、素材の不足または過剰の可能性を削減できます。また、適切な原料、素材、材料を適切な時期、適切な量で確保することが可能になり、予算とスケジュールの適正な管理が実現します。

また、OEMメーカーと取引する企業は、最終商品が自社の仕様に適合していることを常に確認できます。さらに、優れた素材表・レシピは、ベンダーとの良好な関係を築くうえでも不可欠です。ミスは時間とリソースを無駄にするため、取引先へ間違ったデータを送ることで価値あるパートナーシップを危険にさらすのはとても非効率です。

また、素材表・レシピの活用によって、より規模の小さい企業は大手取引先の最小発注量を容易に満たすことができ、大手企業は素材表・レシピを活用して生産量を共有し、取引先に過剰な負荷をかけることを防ぐことができます。

さらに素材表・レシピは企業のサスティナビリティの目標達成にも役立ちます。BOMの逆展開によって、製造工程で発生するあらゆる無駄を、収益性の高い新しい製品ラインの構築に振り向けることができることを示すことができます。

ソフトウェアBOM(SBOM)とは

米国電気通信情報局(NTIA)によると、「SBOM」(Software Bill of Materials)とは、ソフトウェアがどのような構成要素から成り立っているかを一覧できるリストです。主要な情報は、開発元、モジュール、ライセンス情報、バージョン番号、識別子、ベンダー名などを含みます。SBOMは主に、標準化されたフォーマットでモジュールの依存関係を特定するために使用できます。

今日のソフトウェアパッケージでは、オープンソースと有償のソースコードをまとめて管理し、サプライチェーン全体でデータを共有し他のツールの必要性を最小限に抑え、コストを削減し、セキュリティとコンプライアンスを維持するためにBOMの考え方に則ることが多くなっています。

PLMと素材表・レシピ

素材表・レシピは、製造工程やビジネスにおいて非常に重要な要素であり、特に何百もの異なる構成要素を持つ複数の商品を製造する場合には、非常に重要です。Excelで十分だった時代は終わり、製品ライフサイクル管理(PLM)システムなどの次世代ツールによって、素材表・レシピにリアルタイムで容易にアクセスできるようになっています。

Centric PLM™のようなPLMシステムに素材表・レシピを組み込むことで、商品情報を一元的に把握、構成管理を強化することができます。

素材表・レシピはCentric SoftwareのPLMシステムにおいて、中核となるデータシートの一つです。素材管理モジュールを使うことで、各部門は文脈の流れに沿って業務を進められるだけでなく、システムの他の部分と連携することができます。例えば、システムのユーザーが材料を持っていて新しい色を作りたい場合、システムの中を迷いながら最初から新しい材料を作るのではなく、レシピから直接新しい色を作るアクションが用意されているのです。

素材表・レシピの事例

BOMが製品の出発点であることは事実ですが、それが終わりではないことも確かです。Centric PLMのBOMモジュールを使うことで、製品のアイデア出しや開発チームは、BOMに手を加えたり変更した場合のビジネスインパクトを即座に確認することができるようになります。収益性が高く、トレーサビリティに優れ、コンプライアンスに対応した、安全で持続可能な、革新的な製品を開発することで、市場と消費者ニーズに応えることができるようになりました